フラダンスは重心を低く保ちながら腰をゆらゆら動かします。 この動きは下半身全体の引き締めに効果があります。 お腹まわり、お尻、太ももなどをすっきりさせたい方におすすめです。 最近では、産後ダイエットとしてフラダンスを選ぶ方も多いですが、妊娠中についた下半身まわりの脂肪を燃焼させるのにぴったりなのが人気の理由です。

ハワイの伝統的で神聖な踊りであるフラは、世界一美しい踊りとも言われています。

「ハワイ」「ポリネシア」と聞くと、フラダンスをイメージする人も多いのではないでしょうか。
私たち日本人に最も馴染み深いポリネシアン文化といえば、フラダンスといっても過言ではないと思います。
ハワイ語のHula”フラ”は、ハワイアンダンスのこと・『踊り』を意味します。
そこで、私達がよく口にする「フラダンス」・・・実は、フラ(hula)もダンス(dance)も、両方【踊る・ダンス】という意味になるので、「フラダンス」では、ダンス・ダンスという意味になってしまいます。
ハワイ語では「フラ(hula)」と呼ぶのが普通です。
フラダンスには、演奏・詠唱・歌唱の全てが含まれており、1番から3番まで、それぞれ2回ずつ…というように、歌のコーラスを2回繰り返すのが一般的です。
これは、歌の内容がより相手に伝わり、理解を深めてもらうためとも言われています。

「カヒコ」古典フラと「アウアナ」現代フラ

カヒコ(Kahiko)はハワイ語で「古い」「古代の」という意味を持ちます。

●フラ・カヒコとは?

カヒコは、多くの宗教的意味を持つ神話・伝説、神への賛歌を起源とし、
王朝への賛歌、大地と自然への詩などハワイの歴史と文化の、様々な要素を多く含んでいます!!

フラ・カヒコは、古典的なフラ、宗教的なフラです。
カヒコに使用される主な楽器は、パフやイプなどの打楽器がメインとなります。
パフやイプを打ち流しながら、メレ(詠唱)が唱えられ、それらに合わせて、儀式にのっとった形でダンスが演じられます。
フラ・カヒコは宗教的行為としてマラエ(祭壇)に奉納されることもあります。
自然や神に対する礼拝を込めて詩を唱えながら踊るという、かなり宗教的で神聖な踊りです。

パフやイプが織り成す、音の緩急によって、踊りが繰り広げられ、厳粛で勇敢な印象を与えます。
数十人の踊り手がメレ(詠唱)に合わせて踊る様子は正に圧巻です。
基本的に『カヒコ』は神や王に捧げる意味が持っていたので、昔は修行や訓練を行った選ばれた男性しか踊ることを許されていなかったそうです。
もちろん、今では女性も踊ります。しかし、化粧やアクセサリーに制約があり、衣装もアウアナに比べるとシンプルです。

※※「カヒコ」「アウアナ」という呼び方になったのは、
1964年津波の被害にあったハワイ島の・ヒロの街をよみがえらせるために開催されたフェスティバル”メリー・モナーク・フェスティバル”以後の事です。
「アウアナ」が初めて、人々の前で披露されたのは、1886年イオラニ宮殿で、デイヴィッド・カラカウア王の50歳の誕生日を祝うパーティーの席でした。
“メリー・モナーク・フェスティバル”は毎年4月イースター・サンデーから1週間開催され、各種コンテストが開催されるようになったそうです。後半3日間に行われるフラ・コンテストはハワイ最高峰と言われています。

観光目当てだけでなく、フラ本来の芸術性や技能を競う場ができてきたそうです。

“フラ・アウアナ”は、現代的な新しい形式の自由フラです。

●フラ・アウアナとは?

私たちがフラダンスと聞いて思い浮かべる、ムームーを着て、ウクレレの音と共にブルーハワイ調の音楽で踊る…といったイメージは、アウアナに近いのではないかと思います。
アウアナは、主に男女の愛の要素を含み、その詩はいわゆるハワイアンソングになっています。

【Auana】とうハワイ語は、正確には、「モダン」や「現代の」という意味はなく、「漂う/さまよう」、「正道をそれる」という意味です。
19世紀以降、欧米の音楽を取り入れて創り出された新しい形式のフラ。
機能和声システムに基づく詠唱(メレ)と、和音を出すことが出来る楽器を使用している点が古典形式との最大の差異であり、1つ目の特徴です。
ギターやウクレレなど美しい旋律のある楽器を使用して、優雅に踊られ、その衣装も色とりどりで美しく華やかです。踊り手が表情豊かに踊る点も2つ目の特徴となります。
また、ハワイに行った際にショーでよく目にするのも、アウアナです。
レパートリーは固定されておらず、新作も創られ続けています。

近年、Halau hula (ハーラウ= フラの教室)・Kumu Hula (クムフラ=フラの先生)の努力も相まって、フラ人口は急激に増加しました。
カヒコに加え、アウアナの人気により、フラ全体が確立、大衆化していきました。そして、ハワイ民族のアイデンティティとして踊り続けていくようになりました。
なお、クムフラは単にフラの形やテクニックのみならず、その心、さらにはハワイの文化を教えることに注力されているそうです。

フラダンス教室では、数年前はアウアナ・カヒコを教えている教室が多かったですが、近年はタヒチアンの台頭で、アウアナ・カヒコ・タヒチアンすべてを網羅しレッスンする教室が増えてきました。

ハワイのナショナリズム復権にしたがい、ハワイの言語・伝統文化・ハワイ独自の文化が見直されるようになった今日では、 フラは新たなブームを巻き起こしています。ハワイアンミュージックやハワイアンジュエリーなどとともに、
若い世代にもフラが広まり、健康・美容への効果やダンスの奥深さ、楽しさなどから、更に注目を集めています。
習い事としてのフラから、精神に至る本格的なものまで、数多くのレッスンが開催され、初心者への間口も広くなっています。

【豆知識】

レイ
レイ(Lei)とはハワイ語で首飾りという意味です。
今日レイは、ホテルや空港での歓迎の挨拶に贈られたり、記念日などのお祝いごとなど、歓迎の気持ちを表すものとしてのイメージを持っている人も多いことでしょう。
本来レイは、魔除けや開運を導く神聖なものとして、ハワイの文化の中で受け継がれています。
フラを踊るときに、『植物にも神が宿る』という思想から、フラダンサー達は、ダンスの際には、レイを必ず身につけているのがわかるでしょう。

レイは、フラ・カヒコ、フラ・アウアナのどちらのフラダンスでも用いられています。

フラ・カヒコのレイ
…自然から霊力(マナ)を引き出すために、自らの手でつくるものという考えがあり、身の回りでとれるハワイ原産の植物を基本として、それらをレイにし、身につけます。
魔除けの意味もあり、ティーリーフやシダの葉なといった植物を中心に作られます。レイクペエ(Lei Kupee)とよばれる手首、足首につけるレイは、同じ種類のものを身につけます。

フラ・アウアナのレイ
…カヒコと違い、花が中心で、とても華やかなのが特徴です。使用される花も、ハワイ産以外の外来種の植物を含む赤、黄色、オレンジなどのカラフルなものを用います。フラアウアナではフラカヒコのように決まりごとがなく、曲(メレ )の内容を重視して選ぶことが多いようです。