介護予防教室とは

介護予防教室とは、介護保険の総合事業(正式には「介護予防・日常生活支援総合事業」)という仕組みの「一般介護予防事業」で行われるサービスです。

介護予防教室は、運動や健康講座、趣味活動を行うためのサロンなど、高齢者の生活機能を高めたり、地域社会活動への参加を促したりするための事業です。

介護予防教室の対象者は?

介護予防教室の対象者は、地域に住む65歳以上のすべての高齢者です。

要介護認定を受けていてもいなくても、65歳以上であれば誰でも参加することができるので、従来の介護保険サービスだけでは支えきれなかった高齢者も抜け目なくサポートされます。

地域の高齢者一人ひとりが生涯にわたって、生き甲斐のある生活・自己実現(QOLの向上)ができるように、さまざまな介護予防教室が運営されています。

介護予防教室の内容は?

まず、介護予防教室のサービス内容をざっくり説明します。

介護予防教室と聞くと、体操教室をイメージする方が多いかもしれません。しかし、それだけでなく、栄養や口腔機能の講座、認知症予防などについて学ぶ講演会、サロン(通いの場)やサークル活動など、さまざまな取り組みが行われています。
 

地域住民主体の介護予防事業「通いの場」

「通いの場」は、地域住民やボランティアによる運営の下、高齢者が気軽に体操や趣味活動を楽しめる場として、月1回以上の活動している場所のことです。

総合事業の一般介護予防事業の一つで、体操や脳トレだけでなく、趣味活動や茶話会などを通じて介護予防を図る場です。昨今、厚生労働省は「通いの場」の充実を推し進めています。

今後は通いの場に、理学療法士や管理栄養士といった各種専門家が「通いの場」に積極的に関与して、フレイル(虚弱)の予防や健康寿命延伸をサポートする仕組みが作られています。病院や施設だけでなく、地域のさまざまな場所で身体の専門家にお悩み相談ができるようになっていくでしょう。

ご自身の趣味や活動に合った通いの場を探し、他者との関わりや社会生活を継続して、末長く健康を保っていきましょう。
 

なぜ介護予防教室が大切なのか

人生100年時代、長生きをするのであれば、なるべく健康であり続けたいと願う方が多いのではないでしょうか?高齢化に伴い、介護保険の認定者も大幅に増加しています。定期的に外出したり運動したりすることで、身体が衰えるペースを緩やかにして要介護度の重度化を防ぐことが大切です。

「介護予防」と聞くだけで、参加が億劫になるという声もよく耳にします。私も介護予防教室を共催運営していますが、「来てみたら有益な情報が多くてタメになりました」「新しい仲間ができて生きがいが出来ました」などの声を頂きます。誰しも歳をとり、命ある限りいつかは高齢者になり、介護が必要になる可能性があります。人生の最期までできるだけ元気に過ごしていけるように、あなたも介護予防教室に参加してみてはいかがでしょうか?